お気に入りのお洋服にうっかり漂白剤がついて、白く色落ちしてしまった…
そんな経験、ありませんか?
「もう着られないかも」とあきらめる前に、実は簡単にできる“補修方法”があるんです。
本記事では、服が漂白剤で白くなってしまう原因や、その対処法として活躍する布用染色ペンの使い方、そして色落ちを防ぐために普段からできる予防策までを、わかりやすく解説しています。
初めての方でも安心して読める内容になっていますので、ぜひ参考にしてくださいね♪
色落ちの原因と予防を知ろう

漂白剤による色落ちの仕組みと注意点
漂白剤は、衣類に付着した汚れや色素を分解・除去するための薬剤です。
特に塩素系の漂白剤は強力で、白いタオルや靴下を真っ白にするにはとても便利ですよね。
でも、この「色を分解する力」が裏目に出てしまうと、本来の生地の色まで落としてしまう原因になります。
色柄ものの服やデリケートな素材には使わないよう、表示をしっかり確認することが大切です。
一度色落ちしてしまうと、完全に元通りに戻すのは難しいため、予防がなにより重要なんです。
漂白剤を使うときのポイント|安全に使うコツ
漂白剤のトラブルを防ぐには、ちょっとした工夫がポイントになります。
使い方を誤ると、大切な洋服が台無しになってしまうこともあるので、慎重に使いたいところです。
- 色柄ものやデリケート素材には使わない
色柄ものは色が抜けやすく、デリケート素材は生地そのものが傷んでしまうことがあります。 - 漂白剤を薄めてから使用する(原液はNG)
原液で使うと漂白力が強すぎて、思わぬ部分まで色落ちする危険があります。説明書に書かれている希釈の割合を守りましょう。 - 目立たない場所でテストしてから使う
いきなり目立つ場所で試すのではなく、裾や裏地などで試すと安心です。 - 作業時は換気とゴム手袋を忘れずに
漂白剤の成分は強いため、手荒れや吸い込みによる影響を防ぐためにも、必ず換気と手袋の着用を心がけてください。
さらに、作業中は服に直接つかないようにエプロンや汚れてもいい服を着るのもポイントです。
さらに、酸素系の漂白剤(液体タイプ)は、成分が穏やかであるため、場合によっては色柄ものの衣類にも使用可能です。
塩素系よりもにおいが少なく、生地への負担も抑えられるため、日常使いにはおすすめです。
使う前には必ず洗濯表示や商品の使用方法を確認し、正しい使い方で活用しましょう。
色落ちを未然に防ぐための工夫
色落ちを防ぐには、日ごろの洗濯習慣や保管方法にも気を配ることが大切です。
特にお気に入りの洋服や長く着たいアイテムほど、日々の扱いが仕上がりを大きく左右します。
- 色柄ものと白い服は分けて洗う
洗濯中の摩擦や水流によって、色移りが起こることがあります。洗濯ネットに入れると、さらに摩擦を防げて安心です。 - 直射日光ではなく陰干しをする
紫外線によって色素が分解され、色あせの原因に。特に濃い色の服は要注意です。 - 洗濯時に裏返しておくと色あせ防止に効果的
外側の摩擦やプリントの劣化を避けるだけでなく、裏地が肌に当たることで着心地もよりやさしくなります。 - 洗剤の選び方にも注意する
中性洗剤を使うことで、繊維への負担を減らしながら色落ちを抑えることができます。漂白剤入りの洗剤は避けましょう。 - 洗濯時間や回数を見直す
毎回長時間洗う必要はありません。軽い汚れなら短時間コースや手洗いでも充分です。
ちょっとした心がけで、大切な服を長くきれいに保てますよ。
意識するだけでも、服の寿命はずいぶんと変わってきます。
色落ちした服は補修できる?準備と確認

色落ちした服は修復できる?まず確認すべきこと
色落ちした服を見るとがっかりしてしまいますよね。
でも、実は布用染色ペンなどを使えば、ある程度きれいに補修できるんです。
ただし、すぐに塗ってしまうのはNG。
思い立ってすぐに補修を始めてしまうと、かえって不自然な仕上がりになることも。
まずは落ち着いて、服の状態や色落ちの度合いをよく観察してみましょう。
次の点をチェックしておくことで、失敗を防ぎ、より自然な補修ができます
色落ちした部分の大きさや範囲は?
小さな点であれば簡単にカバーできますが、大きな範囲になると、均一に色を塗るのが難しくなります。
塗る面積が広い場合は、ペンだけでなく布用絵の具などの併用も検討しましょう。
素材は補修に向いているか?(綿・麻・ポリエステルなど)
布の種類によって、インクの定着の仕方が異なります。
天然素材は比較的補修しやすいですが、化学繊維は発色が悪かったり、インクが弾かれたりすることもあるので注意が必要です。
補修する色は単色?グラデーション?
単色なら比較的簡単ですが、グラデーションや柄がある場合は、複数の色を使ったり、重ね塗りが必要になることも。
仕上がりの完成イメージを持ってから取りかかるのがおすすめです。
さらに、補修前に軽くアイロンをかけて布を平らにしておくと、塗りやすくムラになりにくくなります。
必要に応じて、不要な布で練習してから本番に挑むと安心ですよ。
これらを確認することで、どのアイテムを使えばよいかが判断しやすくなり、補修の成功率もぐんとアップします。
布用染色ペンとは?仕組みと使い方
布用染色ペンは、色落ちした部分に直接インクを塗って補修できる便利なアイテムです。
まるで色鉛筆のように使えるため、初めての方でも扱いやすいのが特徴です。
手軽さと手ごろな価格から、多くの人に親しまれています。
このペンのインクは布に染み込むタイプで、乾くとしっかり定着します。
アイロンを使わなくてもある程度の定着力があるため、家庭でも気軽に補修できるのが魅力です。
洗濯にもある程度耐えられる設計になっており、普段使いの服や子ども服にも安心して使えます。
使い方はとっても簡単で、特別な道具もいりません
- 色落ち部分のホコリや汚れを拭き取る(乾いた布やウェットティッシュでOK)
- ペンで塗りたい範囲を少しずつ着色する(力を入れすぎず、やさしく塗るのがコツ)
- 乾燥後、必要に応じて2度塗り・仕上げを行う(色の濃さやなじみ具合を見ながら調整)
乾燥は自然乾燥でOKですが、早く仕上げたいときはドライヤーの冷風モードを使うと便利です。
また、細かい部分や広い面積にも対応できるよう、ペン先の形状にもバリエーションがあります。
細字タイプなら柄や細部の補修に、太字タイプなら広い範囲をスムーズに塗れます。
使う前に、必ず目立たない場所で試し塗りをして色味やにじみの具合を確認してから、本番に挑むのが成功のコツです。
修復ペンの選び方と人気ブランドの傾向
布用染色ペンにはさまざまなメーカーがあります。色数・にじみにくさ・定着力など、選ぶポイントを抑えると失敗しにくくなります。
選び方のポイントは:
- 自分の服に近い色があるか(色展開)
- 細かい修正がしやすいペン先か
- 口コミやレビューで色移りの有無をチェック
人気のブランドとしては「染めQ」「パイロット 布用マーカー」「カワダの布ペン」などが知られています。
布用染色ペン以外の補修アイテム
もしペンだけでは補えない場合、次のようなアイテムも検討できます。
色落ちの広さやデザインの好みによって、より適した方法が見つかるかもしれません
布用絵の具(広い範囲やグラデーション向き)
筆やスポンジを使って塗れるため、広い面積の補修に向いています。
混色もしやすく、繊細な色味の再現が可能です。Tシャツの裾やバッグなど、自由にアレンジを加えたいときにもおすすめです。
アイロンプリントやワッペンでデザイン補修
色落ちした部分をカバーしながら、おしゃれなワンポイントに変えることもできます。
子ども向けやカジュアルなファッションにもマッチするよう、ポップなキャラモチーフや華やかな花柄など、選べるデザインが豊富に揃っています。
生地に近い色の刺しゅう糸でカバーする方法
縫い目を生かして目立たなくするだけでなく、ワンポイント刺しゅうとして見せるテクニックもあります。
手作業のあたたかみが出て、世界にひとつだけの服になるのが魅力です。
リメイク用の布テープやパッチ布
貼るだけで簡単に補修でき、デザイン性も高いアイテムです。アイロン接着タイプが多く、初心者でも扱いやすいのが特徴です。
色落ちの具合や好みに応じて、これらの方法を単体で使ったり、組み合わせてみるのもおすすめです。創意工夫をすることで、ただ補修するだけでなく「もっと好きになる一着」に変えることができますよ。
布用染色ペンでの補修ステップ

【実践編】布用染色ペンで補修する方法
ここでは、実際に布用染色ペンを使って補修する手順をご紹介します。
- 補修箇所をきれいにする
まずは色落ちした部分の汚れやホコリをやさしく取り除きましょう。乾いた布やウェットティッシュなどを使って、インクの定着を妨げるものを拭き取ることがポイントです。また、補修する範囲が広い場合は軽くブラッシングしておくと、よりインクが染み込みやすくなります。 - 色を試し塗りする
いきなり本番に塗るのではなく、目立たない場所や別の布で色の確認を行いましょう。光の加減によって色の印象が変わるため、太陽の光が差し込む場所でチェックするのがベストです。自然光のもとで確認すれば、わずかな色味の違いにも気づきやすくなり、塗りすぎやムラのリスクを減らすことができます。 - 塗り始める
補修箇所を少しずつ丁寧に塗っていきます。ペンを押し付けすぎないよう注意し、インクが均一になるよう優しく重ねていくのがコツです。広い面積の場合は、中心から外側へ向かって塗るとムラになりにくくなります。 - しっかり乾燥させる
塗り終えたら、風通しのよい場所でしっかり乾燥させましょう。急ぎたいときはドライヤーの弱風でやさしく乾かすのもOKです。インクが完全に乾いてから次のステップに進むことで、にじみや色移りを防げます。 - 必要に応じて仕上げの工夫を
仕上がりをより自然に見せたいときは、ぼかしや縁取りなどのテクニックを加えてみましょう。綿棒や指先でやさしくなじませたり、必要があれば2度塗りして濃さを調整するのも◎。また、周囲との色差が気になる場合は、ぼかし塗りをすることで全体になじませることができます。
このように、手順を丁寧に踏むことで、初めてでもきれいに補修できますよ。
修復後に仕上がりを整える工夫
色ムラをなじませるために指や綿棒で軽くぼかす
ぼかすことで境界がやわらかくなり、補修箇所が目立ちにくくなります。
綿棒は小回りが利くので細かい部分の処理に便利です。
周囲も軽く塗って自然な仕上がりに
補修箇所だけでなく、その周囲にも薄く色をのせておくと、全体に一体感が出て目立ちにくくなります。特に色の差があるときにおすすめです。
ドライヤーで乾燥して定着力アップ
自然乾燥よりも短時間でしっかり乾き、インクの定着がよくなります。
冷風モードで生地を傷めず、均等に風を当てるのがコツです。
光の角度を変えてチェックする
仕上がりを確認する際は、照明や太陽光など、異なる光のもとで見てみましょう。
思わぬムラや色の違いに気づけることがあります。
補修後に防水スプレーをかけるのも◎
色の定着やにじみを防ぐために、防水スプレーを軽く吹きかけると仕上がりの持ちがよくなります。
ただし、スプレーは色止め専用のものを使うと安心です。
どんな色にでも対応できる?補修カラーのコツ
複数の色を重ね塗りして調整する
ぴったりの色が見つからない場合は、近い色を複数組み合わせて塗り重ねることで、理想に近づけることができます。
例えば、ブラウン系ならオレンジと黒を重ねたり、ブルー系なら水色と紺色を調整するなど、絵の具感覚で工夫してみましょう。
グラデーション風に仕上げてなじませる
周囲との境界をグラデーション風に仕上げることで、補修部分が自然に見えます。
濃淡をつけたり、塗る方向を変えたりしながら、あえて“ぼかし”を加えると違和感が減ります。
少し明るめの色を使い自然に見せる
補修部分が暗すぎると、服の質感や光の当たり方によって目立ちやすくなってしまいます。
実際の服よりも、やや明るめの色を使うことで光を反射しやすくなり、自然な仕上がりになります。
目立ちにくくするなら“曖昧さ”を演出
あえて完全に同じ色にせず、やや曖昧に仕上げることで、目線が分散されて違和感が少なくなります。とくに柄物や濃淡のある生地では、完璧な一致よりも“なじみ感”を優先するのがポイントです。
複雑な色への対応法
ベース色を塗ってから柄を描く
まずは生地の地の色に近いベースカラーを塗ることで、柄の色がより自然に馴染みます。
補修範囲が広いときや、背景と柄がはっきり分かれているときには特に効果的です。
ベースを整えるだけでも、全体の完成度がぐっと上がります。
細い筆や極細ペンを使う
複雑な柄を描くときは、ペン先が細ければ細いほど細部まできれいに再現しやすくなります。
ペンだけでは難しい場合、極細の絵筆やアイライナーブラシのような道具を使うのも◎。
繊細な線や点を描くことで、元の柄に近づけることができます。
完璧じゃなくても遠目で自然ならOK
模様や色の再現に100%の一致を求める必要はありません。
近くで見ると違いが分かっても、少し距離をとって見たときに自然に見えれば十分です。
遠目で馴染んで見えることを意識して、全体のバランスを整えることが成功のポイントです。
柄の境界をぼかすことで違和感を軽減
線や模様の端をあえて少しぼかすことで、補修部分と元の柄の境目がやわらぎ、違和感が少なくなります。特にチェック柄や花柄などは、ピシッと描くよりも柔らかく仕上げたほうが自然に見えることも。
手描きの温かみを生かす
完全に元通りにするのではなく、手描きならではの風合いを活かして“リメイク風”に仕上げるのもおすすめです。
少し違った柄や色でアクセントにしてしまえば、オリジナル感が増し、むしろおしゃれに見えることもあります。
補修後もきれいに保つために
布用染色ペンを長持ちさせる保存方法
布用染色ペンは使いやすく便利なアイテムですが、インクが乾いてしまったり、色ムラが出る原因になると本来の力を発揮できません。
できるだけ長持ちさせるには、ちょっとした工夫が必要です。
しっかりキャップを閉める
使用後はカチッと音がするまでしっかりキャップを閉めましょう。
少しでも空気が入ると、ペン先が乾燥して描きにくくなってしまいます。
涼しくて直射日光の当たらない場所に保管
インクの変質や劣化を防ぐためにも、直射日光の当たる窓際や車内などの高温になる場所は避けましょう。
冷暗所や棚の引き出しの中などが理想的です。
寝かせて保管してインクの偏りを防ぐ
立てて保管するとインクがペン先側に溜まりすぎて漏れたり、反対に出にくくなることも。
なるべく横向きにして保管するとインクの偏りを防げて、次回使うときもスムーズに描けます。
長期間使わないときは定期的にチェックする
1ヶ月以上使わない場合は、ときどきキャップを開けてインクの状態やペン先の乾き具合を確認しましょう。
必要に応じて、ティッシュに少しインクを出してみると安心です。
こうした保管の工夫をすることで、布用染色ペンをより長く、快適に使い続けることができますよ。
使用時に避けたいNG行為
- 乾かないうちに重ね塗りする
- ペン先を強く押しすぎて生地を傷める
- 補修直後に他の服と一緒に洗濯する
100均アイテム&リアルな声をチェック
ダイソー・セリアの布用染色ペンを比較
【ダイソー】
- 色数多め、細字、やや薄めの発色
【セリア】
- 柔らかい色味、太めのペン先で広範囲OK
よくある質問(FAQ)
Q. 染色ペンは何回くらい使えますか?
A. 小さな補修なら10回以上使えます。
補修面積や使い方にもよりますが、インクの出が安定していれば20回以上使えることもあります。
使用後にしっかりキャップを閉めて、横向きに保管することで長持ちしやすくなります。
Q. 洗濯しても色落ちしませんか?
A. しっかり乾燥させれば長持ちします。補修後にドライヤーで乾かすと定着力が高まり、洗濯にも強くなります。
洗濯ネットに入れてやさしく洗うのがおすすめです。
漂白剤入りの洗剤は避けましょう。
Q. 間違えて塗った場合は消せますか?
A. 乾く前なら拭き取れます。水を含ませた布で優しく拭くと、多くの場合きれいに取れます。ただし、生地の種類によっては完全に落ちないこともあるので、なるべく早めに対応することが大切です。
Q. 子ども服にも使えますか?
A. 使用後しっかり乾かし、口に入れないよう注意すればOK。
無害インクを使用している商品が多いですが、念のため洗濯後に着用させると安心です。
特に赤ちゃんや小さなお子さんの服に使う場合は、商品ラベルや安全基準をしっかり確認しましょう。
まとめ|布用染色ペンで服を長く楽しむために
漂白剤による色落ちはショックですが、布用染色ペンで簡単に補修できることが分かりました。
特別な技術や道具がなくても、基本の使い方を守るだけで自然な見た目に仕上がるのは、とてもうれしいポイントです。
今回ご紹介した補修のコツや色合わせの工夫を取り入れれば、まるでプロのような仕上がりに近づけます。
さらに、修復後のケアや予防策も合わせて行うことで、お気に入りの服をもっと長く楽しむことができますよ。
失敗してしまった…と落ち込む前に、ぜひ今回の内容を参考に、布用染色ペンでの補修にチャレンジしてみてください。
「また着たい!」という気持ちが叶うかもしれません♪
補修は“直す”だけでなく、“新しく楽しむ”方法でもあります。
あなたの工夫次第で、色落ちした服がもっと愛着のある一着に生まれ変わるかもしれませんよ。