秋になるとスーパーや八百屋さんでよく見かける「銀杏（ぎんなん）」。
でも、その銀杏をなぜ“茶封筒”に入れるのか、不思議に思ったことはありませんか？
見た目は地味な封筒が、実は銀杏の保存や調理においてとっても役立つアイテムだということ、ご存じでしたか？
この記事では、なぜ茶封筒が銀杏にぴったりなのか、その理由をやさしく丁寧にご紹介します。電子レンジでの安全な加熱方法や、風味を逃さず保存するコツ、さらに簡単レシピまで、これ一つで銀杏の楽しみ方がぐんと広がります。
「殻がかたいし、なんだか面倒そう」と感じていた方も、この記事を読めば思わず試してみたくなるはず。
秋の味覚をもっと手軽に、そしておいしく楽しみたい方にぴったりの内容になっています。
それではまず、銀杏とはどんな食材なのかを見ていきましょう。
銀杏ってどんな食材？
秋の訪れを感じさせる食材のひとつが「銀杏（ぎんなん）」です。
イチョウの木になる実で、黄色く色づいた落ち葉の季節にぴったりの風物詩でもあります。
銀杏はその独特の香りと、もちっとした食感が特徴で、茶碗蒸しや炊き込みご飯、炒め物や天ぷらなど、さまざまな料理に使われます。
特に茶碗蒸しの中に入っていると、秋らしさを感じてほっこりしますよね。
銀杏の旬は9月から11月ごろ。
ちょうど秋の味覚が豊富に出回る時期と重なっているため、季節感を味わいたい方にはぴったりの食材です。
殻付きで売られていることが多く、長期保存にも向いていますが、扱いに少しコツがいるため、初心者の方は調理方法や保存法をきちんと知っておくと安心です。
銀杏をもっと身近に感じてもらえるように、ここでは茶封筒との意外な関係についても詳しくご紹介していきます。
なぜ銀杏を茶封筒に入れるの？
「銀杏を茶封筒に入れる」と聞いて、ちょっと不思議に思った方も多いかもしれません。
でも、これにはちゃんとした理由があるんです。実はこの方法、昔から家庭で親しまれてきた銀杏の調理法のひとつで、簡単・安全・美味しさを兼ね備えた知恵なんですよ。
銀杏はそのまま加熱すると、内部の水分が膨張して破裂することがあります。
そのため、調理中に破片が飛び散って、レンジの中が汚れてしまったりするリスクがあるんです。
そんなときに役立つのが、意外にも身近な「茶封筒」。
紙でできた茶封筒は、ほどよい厚みと通気性があり、加熱中の圧力をうまく逃がしてくれる“カバー”としてぴったり。
しかも、紙なので電子レンジでも安心して使える素材なんです。
さらに銀杏を包むことで、加熱中の飛び散りを防ぎ、見た目も美しく仕上がります。
また、茶封筒はそのままポンと電子レンジに入れられる手軽さも魅力。
特別な道具もいらず、片付けも簡単なので、忙しい日でも気軽に銀杏を楽しむことができます。
ちょうどよいサイズ感で、1〜2人分の量を調理するのにもぴったりなんですよ。
茶封筒を使う理由とメリット
茶封筒が銀杏に適しているのには、いくつかのメリットがあります。
見た目には地味ですが、実はとても合理的で便利なアイテムなんです。
- 通気性が良く湿気を逃がす：銀杏は湿気に弱く、紙製の茶封筒は適度な通気性があるため、内部の湿気をうまく逃がしてくれます。特に殻付き銀杏は湿気をためこみやすいので、茶封筒との相性が抜群です。
- 破裂を防ぎやすい：電子レンジで加熱すると、銀杏の内部に圧がかかります。茶封筒で包んでおくと、その衝撃をある程度吸収してくれるうえ、飛び散る心配も軽減されます。レンジ内が汚れるのを防げるだけでなく、安全面でも安心感があります。
- そのままレンジに入れられる：調理道具を出す必要がなく、茶封筒ごとレンジに入れて加熱できるのも魅力のひとつ。1回使ったらポイッと捨てるだけなので、洗い物が増えず、忙しい時にもぴったりです。小分けにも対応しやすいので、少量だけ調理したいときにも便利ですね。
- コストが安く入手しやすい：茶封筒は文具店や100円ショップなどでも簡単に手に入るうえ、価格もお手頃。家庭に常備しておけば、思い立った時にすぐ使えるのも嬉しいポイントです。
このように、茶封筒は銀杏の保存と調理、両方においてとても相性がよく、まさに一石二鳥のアイテムなんですよ。
茶封筒での保存方法と注意点
保存するときは、以下の手順を参考にしてください。
銀杏は繊細な食材なので、ちょっとした工夫で保存状態が大きく変わります。
- 銀杏は殻付きのままで保存するのが基本です。殻をむいてしまうと風味が落ちやすく、乾燥や酸化の原因になります。殻があることで中の実が守られるため、できるだけむかずに保存しましょう。
- 茶封筒に入れる際は、封筒が破れにくい厚手のものを選ぶと安心です。必要であれば二重にすることで、湿気やにおいの移りを防ぐことができます。また、銀杏が袋の中で動きにくくなるので、保存中の衝撃もやわらぎます。
- 封筒に入れた銀杏は、風通しがよく直射日光の当たらない冷暗所に置くのが理想的です。冷蔵保存も可能ですが、湿度と温度の変化が少ない野菜室などの落ち着いた環境のほうが、より銀杏の鮮度を保ちやすくなります。
さらに、茶封筒を軽く湿らせてから銀杏を入れることで、過度な乾燥を防ぎ、実のしっとり感を保つことができます。
キッチンペーパーを水に湿らせて軽く絞り、その水分で茶封筒の内側をなでる程度がちょうどよい加減です。
ただし、濡らしすぎると封筒がふやけたりするので注意が必要です。
こうした細かなポイントを押さえることで、銀杏の風味を損なわずに、長くおいしく保存することができます。
茶封筒の手軽さと機能性をうまく活かして、旬の味を上手に楽しみましょう。
他の保存方法との比較
「ビニール袋」「ジップロック」「タッパー」などの密閉容器でも銀杏を保存することは可能ですが、湿気がこもりやすく、結果としてカビが生えてしまうリスクがあります。
特に冷蔵庫に入れても、中の湿度が高くなりがちなため、銀杏の風味を損ねてしまうことがあります。
また、密閉性が高いためににおいがこもるという問題もあり、独特の香りが強く感じられることも。
一方、新聞紙や紙袋は通気性に優れているため湿気はある程度防げますが、柔らかい素材でできているため形が崩れやすく、棚の中で倒れたり、何かの拍子に中身がこぼれてしまう可能性もあります。
さらに、封がしにくいため、中の銀杏が乾燥しすぎることも。
その点、茶封筒は適度な厚みがあり、しっかりと口を閉じることができるので、中身を守りつつ通気性も確保できます。
サイズも扱いやすく、収納しやすい形状で安定感があります。
紙製ながら封がしっかりできるという特徴は、保存容器としての利便性を大きく高めてくれるんですね。
電子レンジとの相性と使い方
茶封筒に殻付き銀杏を10〜15粒ほど入れ、封を軽く折って閉じます。
このとき、完全に密封せず少し空気が抜けるようにすると安心です。
その状態で電子レンジ（500〜600W）に入れ、約40〜60秒加熱します。
加熱中には「ポンッ」という破裂音がすることがあり、それがちょうど食べごろのサインとなります。
この音が鳴ることで、中の銀杏にしっかりと火が通った合図になりますが、複数回音がすることもあるので、少し様子を見ながら加熱を止めましょう。
過加熱すると固くなったり、風味が落ちることもあるので注意してください。
加熱後は、封筒がかなり熱くなっているので、取り出す際には必ずミトンや布巾などを使って、やけどに注意してください。
しばらく冷ましてから封筒を開けると、銀杏の香ばしい香りがふわっと広がり、ほっとする瞬間です。
さらに、加熱前に殻に少しだけヒビを入れておくと、加熱後に殻がむきやすくなるのでおすすめですよ。
銀杏の下処理と調理の基本
調理前の下処理として、まずは銀杏の固い殻を割ることから始めます。
これは少し力が必要な作業ですが、専用の銀杏割り器やペンチを使えば、安全かつ効率よく作業できます。
力を加えるときは、テーブルに布などを敷くと、滑りにくくなって作業がしやすくなりますよ。
殻を割った後は、中から取り出した実についている薄皮をむく作業です。
この薄皮はそのままだと口に残るため、できるだけ取り除くのがおすすめです。
薄皮をきれいにむくには、お湯にさっとくぐらせるのが効果的。
30秒〜1分ほど熱湯に入れてから冷水に取ると、皮がふやけてスルッとむけるようになります。
このひと手間で食感が格段によくなり、見た目も美しく仕上がります。
また、薄皮をむいた後に少し乾かしてから調理に使うと、味の染み込みも良くなるため、よりおいしく仕上がります。
初心者の方でも、ゆっくり丁寧にやればきれいに仕上がるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
調理法別｜簡単レシピ集
銀杏の塩ゆで
- 殻をむいた銀杏を鍋に入れ、水と塩を加える
- 沸騰後、中火で5分ほど茹でる
- やわらかくなったら水を切って完成！
オーブン焼き
- 殻付きのままアルミホイルに包み、オーブンで180℃で10分加熱
- 焦げ目がついたら食べごろです
フライパンで炒る
- フライパンに銀杏を入れて、中火で転がしながら炒るだけ
- 殻が割れてきたら食べごろ
どれも簡単で、秋の食卓にぴったりの一品になります♪
銀杏を扱うときの注意点
銀杏は風味がよくおいしいですが、食べ過ぎには注意が必要です。
目安としては、大人であれば1日10粒程度、子どもなら2〜3粒を目安にするとよいでしょう。
毎日食べるのではなく、週に数回程度にとどめておくと安心です。
また、銀杏の独特なにおいが気になる場合は、換気をしっかりと行うようにしましょう。
調理中に気になるときは、加熱後すぐに封筒を開けず、少し冷ましてから開封することでにおいがやわらぎます。
さらに、加熱時の破裂には十分注意してください。
電子レンジでは銀杏の水分が急激に加熱され、爆発することがあります。
フライパン調理でも同様に、加熱しすぎると殻が弾け飛びやすくなります。
破裂を防ぐためには、加熱前に銀杏の殻に軽くヒビを入れておく、茶封筒を使用する、加熱時間を守るなどの工夫が大切です。
加熱後の銀杏は非常に熱くなっているため、やけどにも注意が必要です。
特にお子さんと一緒に調理をする場合は、大人が取り扱いをサポートしてあげるようにしましょう。
安全に、そしておいしく銀杏を楽しむために、ちょっとした配慮を忘れずに♪
まとめ｜銀杏と茶封筒の意外な関係
銀杏を茶封筒に入れるのは、加熱時の破裂を防ぎ、保存にも便利という“理にかなった方法”でした。
電子レンジで手軽に調理でき、湿気対策としても優秀な茶封筒は、銀杏を安全かつ美味しく楽しむための強い味方です。
特別な調理器具を使わずに、家庭にあるもので手軽に旬の味覚を味わえるという点も、大きな魅力のひとつですね。
さらに、茶封筒はお財布にもやさしく、環境にも負担が少ないアイテムです。
調理後の片付けも楽になるので、忙しい毎日の中でも、季節感を取り入れた料理を楽しむことができます。
秋の味覚・銀杏をもっと気軽に楽しむために、茶封筒という身近なアイテムをぜひ活用して、毎日の食卓にちょっとした季節の彩りを添えてみてくださいね♪
